世相や政治について落ち着いた口調、張りのある声で小気味よく斬り込む。近畿日本ツーリスト、日航商事、日航ビジネスなどでサラリーマン生活を送り、四十代後半から作家生活に。多額の借財を背負っての活躍で話題になった。江戸の市井に生きる庶民の生活を情感溢れるタッチで描き、「蒼龍」(1997年)でオール讀物新人賞受賞、「あかね空」で2001年下期の直木賞を受賞した。都内の移動ではペダルをこいで出掛ける自転車愛好家としても知られる。
1948年高知県出身。最近の著作に「晋平の矢立」(徳間文庫)、「ジョン・マン 波濤編・大洋編」(講談社)、「朝の霧」(文芸春秋)など。
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山本 一力
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